「ムラの戸籍簿」を読み解く書影

「ムラの戸籍簿」を読み解く

「郷」と「村」の古代・中世

大山喬平 編
三枝暁子 編
服部光真 編
定価:本体5,500円(税別)
未刊(2024年10月31日刊行)
A5判・並製本
500頁
初版発行年月2024年10月31日
ISBN:9784909782236
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■内容紹介■

 

「ムラの戸籍簿」とは、郷・村=「ムラ」の初見年代とその史料を収載したデータベースである。
2009年4月に「ムラの戸籍簿」研究会が発足し、データベースの作成・公開、および、その作業を通じて列島社会に展開した「ムラ」の全体像を把握し地域的特質を解明すること、の二点を柱に、現在まで活動を続けている。
発足以来15年間の活動により、「ムラの戸籍簿」は、整理中のものを含めると、全体の三分の二に相当する国の郷・村初出状況を見通し得る段階に達しつつある。
本書では、「ムラの戸籍簿」研究会の研究成果を踏まえ、25人の執筆者が、ムラの盛衰の歴史を、列島社会における様々な地域の特質に照らし明らかにする。

■目次■

 

刊行に寄せて(大山喬平)
序(三枝暁子・服部光真)

第Ⅰ部 「ムラの戸籍簿」の課題
第一章 大山喬平の中世農村史研究と「ムラの戸籍簿」(服部光真)
第二章 「ムラの戸籍簿」と中世村落史研究(吉永隆記)

第Ⅱ部 郷と村の地域論
第一章 「ムラの戸籍簿」について(大欠哲・門井慶介・三枝暁子)
第二章 山城国の「ムラの戸籍簿」(大欠哲)
第三章 古代・中世尾張国の郷と村(井戸裕貴)
第四章 甲斐国の「ムラの戸籍簿」(貝塚啓希)
第五章 関東地域の「ムラの戸籍簿」(吉竹智加)
第六章 東海地域の郷と村(杉江綾乃)
第七章 中世瀬戸内におけるムラ=郷・村としての港津(松井直人)
第八章 畿内近国の郷と村(村上絢一)
第九章 東北地域のムラをさぐる―陸奥国を中心に―(荒木舜平)
第十章 「ムラの戸籍簿」からみた地域差(花田卓司)

第Ⅲ部 郷と村の史料論
第一章 古代仏教説話に見える郷・村(駒井匠)
第二章 王朝文学とムラ(木村茂光)
第三章 荘園支配文書と郷・村(伊藤哲平)
第四章 「名」史料と郷・村(吉永隆記)
第五章 鎌倉幕府関係史料と「村」(西田友広)
第六章 南北朝時代の軍事関係文書と郷・村(花田卓司)
第七章 伊勢道者売券にみるムラ(松井直人)
第八章 寺院史料と郷・村 ―山梨県長昌寺所蔵大般若経をめぐって―(貝塚啓希)
第九章 真宗関係史料と郷・村(川端泰幸)
第十章 金石文と郷・村(服部光真)

第Ⅳ部 「ムラの戸籍簿」を広げる
第一章 荘園制研究と「ムラの戸籍簿」(鎌倉佐保)
第二章 「郷」優位の中世社会と武蔵国(海老澤衷)
第三章 地下文書研究と「ムラの戸籍簿」(春田直紀)
第四章 民衆の生活世界と世界認識 ―「ムラの戸籍簿」を動態視する―(上川通夫)
第五章 中世の非人集団とムラ(三枝暁子)
第六章 中世集落遺跡研究と「ムラの戸籍簿」(佐藤亜聖)
―西日本の集落遺跡を中心に―
第七章 中世在地社会研究と「ムラの戸籍簿」(榎原雅治)
第八章 近世からみた郷とムラ(牧原成征)

結(三枝暁子)

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